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どんな転職経験も生きる

妻がハンドメイドをやり出した。つまみ細工というものである。

たくさん作品を作っているのだが、そこから商品を売って稼ぐ道筋がわからないくて困惑したようだった。

私は1年ほど食器メーカーで営業をやっていた経験がある。自社製品を売り込むため、雑貨卸業者、大手雑貨店、食器卸業者、町の雑貨屋、観光地の土産屋、陶器製造している窯元、などなどいろいろ関連しそうな事業を行っているところに営業をかけた。

また、小売や雑貨業界なら常識であるギフトショーにも出展を行った。

小売業界では、仕入れ値と売値のことを下代、上代という。また商品仕入れの単位はロットといい、1ロット10個などと使う。仕入れたいと思っている商品が1ロット10個の場合、10個単位で仕入れなければならない。

メーカーから仕入れる際はロット単位の注文が基本のため、在庫を抱えるリスクを伴う。その代わり、市場価格(上代)より安い単価で仕入れられる。これが下代である。上代から下代を引いた差額が粗利となり、いわゆる儲けとなる。

こういったことは仕事をする上で当たり前なことだと思っていたし、知らない人がこの内容を聞いてもさして目新しい内容ではないと思っていた。

しかし、物販の経験がない妻にこのような話をしたら関心して聞いてくれた。

他にも、仕事をする上でオフィスの備品をまとめ買いとかする時は、同一商品を大量に仕入れる事がある。これはスケールメリットと言って、大量仕入れする代わりに単品購入では絶対に買えないような単価で備品を購入することができる。

しかしこれを、仕入れ先メーカーから仕入れ担当社がキックバックをもらっているなどという憶測を、私の周りで実際に言っている人がいた。

確かに一理あるかもしれないが、そんなのはほんの僅かであって、世の中はもっと合理的に動いていると思う。

自分はたった1年の経験だけで、小売ルールについて知ることができた。それはかなり基本的な話だが、意外と知らない人が多いということだった。

これに限らず、多少なりともその業界や仕事に就くけば、その世界のルールを知ることになる。それは些細なことでも活かし用があるのではないかと思う。

つまり、どんな転職経験も生きるのだ。

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